がんの痛みを押さえる方法と、医療用麻薬について

がんの痛みを押さえる方法と、医療用麻薬について

過去2つの記事「緩和ケアってどんなもの?全国の専門チームがある病院をさがす」と、「痛みや苦痛を我慢しない、ここ20年で変化した緩和ケアの概念」で、お伝えした”緩和ケア”で行う痛みの治療について大まかに説明をしたいと思います。


がん治療の緩和ケアってどんなもの?目的や医療体制は?

前回「痛みや苦痛を我慢しない、ここ20年で変化した緩和ケアの…

痛みや苦痛を我慢しない、ここ20年で変化した緩和ケア

緩和ケアときくと、なんとなく最期までの時を負担の少ない様に過…

痛み治療、3つの目標

第一に「夜に痛みが無く眠れる」
第二に「日中の安静時に痛みがでない」
第三に「身体を動かしても傷まない」

「がん性疼痛緩和5原則」と「3段階鎮痛」

がんの痛みの治療は、「がん性疼痛緩和5原則」に基づき、主に3段階に分けた鎮痛を行います。

がん性疼痛緩和5原則

  1. できるだけ簡単な方法で行う
  2. 鎮痛剤は効力の弱いものから段階的に使う
  3. 時刻を決めて使い、痛みを抑え続ける
  4. 痛みが消える量を見極めながら使う
  5. 薬による体調の変化や副作用を見逃さない

3段階鎮痛


WHO(世界保険機構)報告より

痛みのコントロールでは、しばしば「医療用麻薬」が使われます。
しかし、麻薬中毒のイメージから、医療用麻薬を敬遠され痛みを我慢して過ごしている方も少なくありません。

「医療用麻薬」使っても大丈夫?

医療用麻薬は、医療用に開発されており痛みがある状態で適切に使用すると、安全で効果的であると同時に中毒にならないことがわかっています。また、余命に影響を与えないことも分かっています。
代表的な医療用麻薬である「モルヒネ」が、がん患者さんにとって中毒にならないメカニズムは以下の通りです。

オピオイド受容体の種類
μ(ミュー)受容体 … 鎮痛作用、多幸感、精神・身体依存形成
δ(デルタ)受容体 … 鎮痛作用、多幸感、精神・身体依存形成
κ(カッパ)受容体 … 鎮痛作用、鎮静作用、嫌悪効果

http://www.kanwacare.net/kanwacare/point04.php – モルヒネ依存とオピオイド受容体の関係 – 日本緩和医療学会「もっと知ってください 緩和ケア.net」より

近年は、医療用麻薬も種類が増えたことから、一人ひとりの痛みに応じた薬を使用できるようになっています。
医師や看護師と話し合い、我慢せずに痛みのコントロールを始めることが大切です。




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参考URL:http://www.kanwacare.net/kanwacare/ – 緩和ケアとは|緩和ケア.net
参考文献:がんになっても心配ありません- 公益財団法人 がん研究会 (監修)
がん宣告「される前に!」「されたら!」まず読む本 – 京都府立医科大学前学長 吉川 敏一 (著)

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