治療経過中に、心の危機が生じやすい4つの時期と助けになる事

治療経過中に、心の危機が生じやすい4つの時期と助けになる事

心の状態は、治療の経過や病状の変化によっても変わっていくものです。この記事では、とくに心の危機に陥りやすい時期について、参考文献のを元にまとめています。

時期①:がん告知・病状告知のあと

がんであることを医師から告げられたとき、多くの人は衝撃を受けます。
ただ、このときの動揺や落ち込みは自然な反応です。2週間をひとつの目安として、次第に元の状態まで回復していきます。2週間以上経っても回復せず、生活に支障をきたすほどの不安や落ち込みがある人は、専門家の助けが必要になります。

医師の説明がうまく聞き取れなかったり、聞いたつもりが理解できなかったりして、それが新たなストレスを生むケースもあります。親しい人とメモを取りながら話を聞くようにするとそのような不安も軽減します。

以下は「お医者さんの説明を受ける際」に参考になる記事です。
 

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時期②:治療の選択をするとき

例えば「手術か放射線治療か」といったように、同効果の治療の選択を求められることがあります。その際に、理解が不十分だと「本当にこの選択で良かったのか?」など自問自答してしまい精神的な苦痛につながるケースもあります。
治療方針についてのセカンドオピニオンを聞きたいと思っても、なかなか担当医に言い出せない事もあるかもしれません。しかし、患者の当然の権利ですので遠慮をする必要はありません。

以下は、治療を選択する際やセカンドオピニオンを受ける際に参考になる記事です。
 

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時期③:退院 / 通院治療の開始時

入院治療が終了し、自宅で経過観察、または通院治療を開始するとき、病気や治療の先行きなど、気がかりなことが多くなり、告知を受けたとき以上に落ち込む場合があります。
体力の低下を痛感したり、手術の後遺症や、副作用、転移・再発への恐れ、入院中とちがって医師や看護師にすぐ相談できない不安などが、ストレスになると考えられます。

家族や医師・同病者とのコミュニケーション、趣味を持つことなどが、心にとってラスになります。

以下は「医師にすぐに相談できない時」に参考になる記事です。
 

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時期④:転移・再発(再告知)のあと

治療後の経過観察や術後補助療法を続けている過程で、あるいは治療を終えてだいぶ時間が経った段階で、がんの転移・再発が見つかることもあります。
再発告知は、初回のがん告知以上に大きな衝撃になることが多くあります。精神的なケアも視野に入れ、治療や療養に関して自分らしい選択ができますように。

以下は「自分らしい選択をする際」に参考になる記事です。
 

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写真著作者:Heart photo created by freepik – www.freepik.com
参考文献:国立がん研究センターのこころと苦痛の本~こころと体のつらさを和らげるためにできること~ – 清水 研 国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科長、里見 絵理子 国立がん研究センター中央病院 緩和医療科長、若尾 文彦 国立がん研究センター中央病院 がん対策情報センター長(監修)

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