自分らしく過ごすために必要な心と身体、生活全般のクオリティのはなし

自分らしく過ごすために必要な心と身体、生活全般のクオリティのはなし

このサイトのテーマでもある、QOL(生活の質)の向上について、基礎知識として、QOLとはなにか?なぜ大切なことなのか?ということについて簡潔にまとめていきたいと思います。

QOLとは?

Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)とは、「生活の質」(あるいは「生命の質」)と略されますが、これは個人個人の精神状態や、身体の状態、社会的・経済的な状況など、すべてを含めた生活の質を意味しています。

がんは、生活全体に大きな変化をもたらす病気です。
それまで当たり前にできていた事が出来なくなったり、保たれていた事が崩れてしまうケースもあるかもしれません。そうした中で、その人が自分らしいと思える、納得のいく生活の質の維持を目指すというのが「QOL」の考え方です。
QOLはあくまで、その人自身の人生観価値観によって捉えられる物で、他の人からは評価がしづらいものです。

がんと向き合うとき、何を優先させるかは人それぞれ。
治療法を選択する際にも、その方法をとることで自分らしい人生・生活がどれだけ保てるか、ということも考慮してみて欲しいです。

心と体の苦痛を取り除きQOLを向上させる

がんになった人の多くは、病気の経過に伴って様々な苦痛を体験すると言われています。
そして体の痛みが、不安やおそれ、疑惑、抑うつといった心の痛みを招いているケースも少なくありません。
心と体は深く結びついています。心の混乱は体にとっての負担になり、身体の苦痛は心に負の感情をと、互いに影響しあっています。

緩和ケアは、そうした心と体の苦痛(全人的苦痛(トータルペイン)=下図)を総合的にケアし、QOLを向上させる医療です。
 

*シシリー・ソンダースの提唱した理念「Total Pain」に基づく

がんと診断を受けたときから、自分が自分らしく過ごせるよう、苦痛を出きる限り取り除くことが必要とされているのです。
 
 
サードプレイスからは、日々情報を発信することで、新しい知見や過ごし方を得たり、少しでもQOLの底上げを支援できればと思っております。
緩和ケアについての記事も参考にしてみてください。
 

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ベクトル画像 著作者:People vector created by gstudioimagen – www.freepik.com
参考文献:国立がん研究センターのこころと苦痛の本~こころと体のつらさを和らげるためにできること~ – 清水 研 国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科長、里見 絵理子 国立がん研究センター中央病院 緩和医療科長、若尾 文彦 国立がん研究センター中央病院 がん対策情報センター長(監修)

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