副作用の中で比較的よく出る2つ「骨髄抑制」「食欲不振・吐き気…
抗がん剤治療をやめる時期について
抗がん剤をはじめとする化学療法が標準治療として行われますが、がんの病勢が悪化し有効な抗がん剤がなくなった場合や、全身状態が悪化し抗がん剤を投与できなくなった場合などで治療を継続できなくなることがあります。
たとえば、肝転移が多発し肝不全になったり、腸閉塞が起こったりするなど、がんの悪化によって臓器障害が現れると、使える薬剤は限られてきます。
抗がん剤治療を止めるという選択は非常に難しく、可能性があるのであれば頑張りたいと考える気持ちも十分理解できます。
そして自分がもしその立場だった場合、ものすごく悩むと思います。
最終的に決定をするのはご本人です。先のことは誰にも予測できないため、選択に正しいも間違っているも無く「自分で選んだ道が一番正しい」と思います。
米国の臨床腫瘍学会では、抗がん剤治療を受ける目安について下記のように示しています。
- 日常生活のことがひとりで出来ないような状態ならば、抗がん剤治療を受けるべきではない
- 様々な抗がん剤治療(平均3種類)を受けさらにがんが進んだ場合、それ以上の抗がん剤治療を受けても、多くは生存期間の延長にはならない。副作用に悩み生存期間が治療により短くなる危険が高まる
抗がん剤を続けるべきか、主治医への質問してみよう
抗がん剤の効果が目に見えず、大きな分岐点に立った時、主治医の先生に次のように質問してみましょう。
そこで治療を続けてもあまり効果がないというような返答が帰ってきた場合は、一旦その抗がん剤治療を止めることを検討してみても良いかもしれません。
また、がんが進むスピードに影響を与える要因には免疫の作用があり、それは生活習慣によっても引き出されることが分かっています。
その他の抗がん剤についての記事も参考にしてみてください。
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参考URL:「抗がん剤を止める時」について | 再発転移がん治療情報 取材協力 林 和彦 東京女子医科大学がんセンター長 化学療法・緩和ケア科教授
参考文献:抗がん剤治療を受けるときに読む本 – 著者 加藤隆祐 小樽協会病院消化器内科主任医長。日本内科学会認定医、日本消化器病学会専門医、がん治療認定医、日本消化器内視鏡学会専門医。