初期に自覚症状がほとんどない、進行した「子宮頸がん」の症状

初期に自覚症状がほとんどない、進行した「子宮頸がん」の症状

初期の子宮頸がんは、自覚症状がほとんどありません
そのため、ある程度がんが進行して症状があらわれるようになってから、自分の体に起こっている異変に気づく人が多いようです。
性交による出血や、おりものの変化など、時には比較的早い段階で症状がみられることもありますが、自覚症状が少ない早期の段階で子宮頸がんが発見された人は、ほとんどが子宮頸がん検診を定期的に受けている人です。

ほかに、妊婦検診の初期検査に含まれている子宮頸がん検診を受けて、子宮頸がんが見つかる方もいます。妊娠中に子宮頸がんが見つかった場合は、早期ならばそのまま妊娠を継続することができますが、進行の状態によっては、妊娠をあきらめなくてはならないこともあります。

進行すると周囲の臓器に症状があらわれます

子宮頸がんが進行していくと、性交による出血ももちろんですが、おりものの量が増え、悪臭を伴うようになります。
また子宮周辺にある膣壁や直腸、膀胱、骨盤壁などに広がっていくと、その部分にも症状があらわれ始めます。

膀胱に浸潤することで血尿排尿障害尿路閉塞などを起こしたり、直腸に浸潤することで血便腸閉塞などを起こします。
がんが神経を圧迫することで、腰や背骨、下腹部、下肢に痛みを感じることもあります。
子宮頸がんに気づかないで放置していると、このようにどんどん症状があらわれてきます。

【進行した子宮頸がんの症状】
・ 性交時や性交後に出血する
茶褐色や黒褐色のおりものが増える
水っぽい~粘り気のあるおりものが増える
悪臭のあるおりものが出る
月経時以外の出血(不正出血)
下腹部や腰、背骨、下肢の痛み


ベクトル画像 著作者:Woman vector created by freepik – www.freepik.com
参考文献:子宮がん 頸がんと体がんの診断・治療・生活 よくわかる最新医学シリーズ – 小田 瑞恵 日本産科婦人科学会専門医、日本臨床細胞学会細胞診専門医、国際細胞学会認定細胞病理医 / 斎藤/元章
東京慈恵会医科大学葛飾医療センター産婦人科学講座講師。日本産科婦人科学会専門医・指導医、日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医

今後も、がんにまつわる役立つ情報を
サードプレイスから受け取ってみませんか?